不動産相場の調べ方を徹底解説!売るためには適正価格をつけることが重要
2024.02.29
こんにちは!不動産売買をサポートする八城地建の酒井です。
不動産を売却する際、高く売りたいと考えるのは当然です。
しかし、適正な価格で売却しなければ、売却活動が長引いてしまうこともあります。
そこで重要になるのが、不動産売却前の相場調査です。
今回は、不動産相場の調べ方について詳しく解説します。
不動産の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
不動産売却ではまずは相場を知ることが大事! 調べ方をご紹介
不動産の売却を検討し始めたら、不動産会社に査定依頼を出す前に、売却の相場価格を調べましょう。
不動産売却前に自分で相場を調べることで、次のようなメリットがあります。
- 希望価格を適切に設定できる
- 不動産会社からの査定額との比較ができる
- 売却活動をスムーズに進められる
相場を調べておけば、複数の不動産会社から異なる査定が出たときにも慌てることがありません。
査定の根拠となる理由も含め、売り出し価格が妥当なものかどうか判断しやすくなるでしょう。
物件に対する適正な価格を判断できれば、その後の売却活動もスムーズに進められる可能性が高まります。
なお、不動産の売却相場は、さまざまな方法で調べられます。
代表的な方法を4つご紹介しますね。
①レインズ・マーケット・インフォメーション
レインズ(REINS)は不動産会社だけが閲覧できる、全国の物件情報が集められた情報が幅広いWebサイトです。
ただし、同じく国土交通省が運営する不動産流通機構のシステム「レインズ・マーケット・インフォメーション」であれば、一般の方もレインズと似たような情報を閲覧できます。
全国の不動産売買の成約事例を検索できるだけでなく、地域、路線、築年数、広さなどの条件を絞り込んで相場を調べられます。
過去2年間の市場動向が閲覧できるので、価格の推移も把握できます。
レインズ・マーケット・インフォメーションでは、マンションと戸建てのそれぞれで条件を指定できます。
地域や路線を細かく指定できるので、対象の地域はかなり厳密に絞り込めるでしょう。
築年数や広さなどの条件が近い物件の情報を見つけることが可能です。
レインズについては「レインズとは?仕組みやメリットについて知っておこう」でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
②土地総合情報システム
土地総合情報システムは、国土交通省が運営する土地に関する情報提供システムです。
公示地価や路線価などの土地評価情報や土地の相場を調べられます。
ただし、データ量や更新頻度がレインズよりも劣るので、不動産の中でも建物の価格を知りたい場合は、レインズ・マーケット・インフォメーションのほうが良いかもしれません。
土地や農地などの価格を調べたいときには、土地総合情報システムで調べるのが有効です。
③地価情報
都道府県が毎年1月1日時点の地価を調査・公表しています。
地価公示や路線価図などを閲覧することで、土地の相場を調べられます。
例えば、公示地価は毎年、1月1日時点における標準地の価格を示すものです。
売却対象物件に一番近い標準地の価格を探せば、土地の相場を把握できるでしょう。
もっと対象物件の近くに絞り込みたいときは、路線価や固定資産税評価額を確認します。
路線価は、公示地価の約8割程度、固定資産税評価額は公示地価の約7割程度の価格になっています。
④不動産一括査定サービス
不動産一括査定サービスは、複数の不動産会社に同時に査定を依頼できるサービスです。
インターネットでサービスを提供しているWebサイトに申し込むだけで、短期間に複数の不動産会社から提示される査定額を比較することが可能です。
ただし、不動産の一括査定を依頼する場合は、依頼前にレインズ・マーケット・インフォメーションや土地総合情報システムでもおおよその相場を把握しておきましょう。
不動産一括査定は、不動産会社が独自の基準で査定するため、同じ条件であっても提示される金額に差が出ることもあります。
自分自身で適切に判断するためにも、客観的な情報も含めて比較できるように準備しておくと良いでしょう。
不動産一括査定サービスについては「不動産の一括査定を行うメリットデメリットは?」でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
不動産の売却相場を調べる際に注意する点
不動産売却相場は、さまざまな要素によって変動します。
また、同じ条件の物件であっても、調べる方法によって異なる金額が出ることもあります。
相場を調べる際には、次のような点に注意しましょう。
- 都市部と地方で需要が違う点に注意
- 売り出し価格と成約価格が違う点に注意
それぞれ、解説します。
都市部と地方で需要が違う点に注意
不動産売却相場は、地域によって大きく異なります。
一般的に都市部では需要も相場も高くなりますが、地方では需要も相場も低くなります。
レインズ・マーケット・インフォメーションや土地総合情報システム、地価情報などは、どれも地域をかなり絞り込めます。
そのため、対象の地域が都市部か地方かという点は、すでに相場の価格に折り込み済みといっても良いかもしれません。
一方で、不動産一括査定サービスの場合は、それぞれの会社が得意とするエリアがあります。
対象の地域から離れた不動産会社などの場合、その地域の需要と関係なく、物件の条件だけで査定することもあるでしょう。
査定を依頼するときには、対象のエリアに強みのある不動産会社を含めて、検討するのがおすすめです。
売り出し価格と成約価格は違う点に注意
不動産売却において、売り出し価格は必ずしも成約価格になるとは限りません。
成約価格は、売り出し価格よりも低くなる場合がほとんどです。
レインズ・マーケット・インフォメーションは、実際に成約した価格を調べられるため、最終的に手にする価格に近い金額を知ることができます。
ただし、売却の戦略として売り出すときの価格は、実際の成約価格よりも少し高く設定するのが一般的です。
価格を判断するときは、地価などから把握できる適正価格と、実際の成約価格を比較・分析して、相場感を掴むのがおすすめです。
不動産の相場価格に影響する5つの要素
ここからは、不動産の相場価格に影響する要素について解説します。
不動産売却相場価格に影響を与える要素は、主に以下の5つです。
- 立地
- 築年数
- 修繕履歴
- 周辺の取引価格
- 社会情勢
それぞれをもう少し詳しく解説します。
1.立地
駅からの距離、周辺環境、商業施設の有無など、立地条件は不動産売却相場価格に大きな影響を与えます。
例えば、学校や買い物ができる施設、コンビニなども近くにあると需要が高まります。
近年では、治安や災害リスクなどに伴う立地条件を気にする方も多く、相場に影響を与える要素になるでしょう。
2.築年数
築年数が古くなるほど、建物価値は低くなります。
税制上、木造住宅の耐用年数は22年となっています。
そのため、不動産売却の相場においても築20年を超えた木造住宅は、市場価値がほとんどなくなってしまうのが現状です。
ただし、木造住宅とはいえ、建築上の耐用年数からいえば、もっと長く住むことは可能でしょう。
リフォームやリノベーションをすれば、築年数の古い物件でも高値で売却できる場合がありますが、その費用を売却価格に上乗せすることは難しいため、行ったほうが良いかや、行う程度については不動産会社の意見を聞きましょう。
3.修繕履歴
修繕履歴は、建物の状態を判断する材料になります。
修繕履歴が充実している物件は、買主にとって安心感があり、高値で売却できる可能性も高くなります。
築年数のところでも述べたように、リノベーションは修繕というよりも付加価値と見なされることが多く、相場価格が高くなる可能性があります。
4.周辺の取引価格
周辺の取引価格は、相場を知る上で重要な参考情報になります。
同じような条件の物件がいくらで売却されているのかを調べることで、自身の物件の相場を推測できます。
相場価格には、物件の条件だけではなく、立地も含めた周辺の環境が大きく影響します。
周辺の取引価格もその一つです。
公示地価を算定するときには、周辺の不動産会社への聴き取りを重視しているといわれています。
同じような物件でも、その地域で取引される価格は無視できないポイントとなるでしょう。
5.社会情勢
経済状況や金利の動向、人口動態などの社会情勢も、不動産売却相場価格に影響を与えます。
例えば、現在は不動産購入時のローンの金利が非常に低い水準で推移していますが、この状況も今後はどうなるかわかりません。
また、不動産に関しては税制や優遇措置、特例などが変わることもあり、相場に大きな影響を与える要素となっています。
不動産の売却前には相場をチェック!さまざまな調べ方で適正価格を把握
不動産売却を成功させるためには、事前にしっかりと相場を調べることが重要です。
それは、適正価格を把握し、売却の価格を判断するための材料となるからです。
相場価格を調べるには、いくつかの方法があります。
レインズ・マーケット・インフォメーションや土地総合情報システム、地価情報などであれば、地域を絞って調べることが可能です。
不動産の一括査定サービスを利用すれば、物件の条件などから一般的な価格を把握できます。
ただし、実際の売り出し価格や成約価格には、立地や周辺の環境、社会情勢などさまざまな要素が影響します。
多角的な視点で価格相場を把握することが、不動産の売却を成功させる鍵となるでしょう。
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