家の売却で残置物はどうするべき?処分方法や残したまま売る方法も解説
2024.11.05
こんにちは!不動産売買をサポートする八城地建の宮下です。
不動産を売却する際、大きな家具や不要な荷物の処理に迷う方も多いのではないでしょうか。
長い期間を過ごした家には思い出がつまった品物が多く、処分に抵抗があっても、新しい生活に持っていけるものばかりではありません。
売却時に物件の中に残ってしまった家具や生活用品を「残置物」といいます。
今回は、不動産の残置物が売却にどう影響するのか、そして効果的な処分方法について詳しく解説します。
売却予定物件の残置物の対処方法に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
不動産の残置物とは?売却の際にどうするのがベスト?
不動産の残置物とは、冒頭でもお伝えしたように、売却対象の物件内に残された家具や家電、生活用品などのことを指します。
残置物には衣類や書籍、装飾品なども含まれます。
物件を売却する際には残置物を全て撤去し、きれいな状態で引き渡すことが基本です。
残置物がない物件のほうが、写真撮影や内見対応がしやすく、販売活動がスムーズです。
空っぽの状態の物件は、清潔感があって広く見えることに加え、買主も新生活のイメージを描きやすく、購入意欲を高めることにつながります。
しかし、状況によっては残したままで売却できることもあります。
それでは、残置物を残すことでのリスクや、残置物があっても売却できるケースについても解説していきましょう。
残置物があることによるリスクとは?
残置物がある物件の売却に関するリスクには、次のようなものがあります。
- 物件にマイナスイメージを与えやすい
- 所有権をめぐってトラブルになることがある
- 処分費用や作業負担のトラブルになることがある
物件にマイナスイメージを与え安い
残置物が多い物件は、買い主に対して管理不足や清潔感の欠如といったマイナスイメージを与える可能性があります。
特に、残置物の量が多かったり、残置物が汚れた家具や生活用品だったりすると、物件全体の印象を損ねてしまうでしょう。
内見時の第一印象を悪くし、買い主の購入意欲を低下させる要因となります。
また、残置物の撤去や清掃にかかる手間と費用を考慮すると、買主は購入に対して不安を感じるだけでなく、価格交渉で不利になる可能性もあります。
所有権をめぐってトラブルになることがある
残置物の所有権に関するトラブルは、売却後に発生する可能性があります。
例えば、売主が価値のある家具や美術品を誤って残してしまい、後になって返還を求めるようなケースがその一つです。
買主が不要と思われる残置物を処分したところ、それが売主の大切な品だったというトラブルも考えられます。
残置物の所有権は売主側にあるため、売主の許可なく処分すると損害賠償義務が発生する可能性や器物損壊罪が成立する可能性もあります。
トラブルになることを不安視する買主にとっては、敬遠したくなる物件といえるでしょう。
処分費用や作業負担のトラブルになることがある
残置物の処分には、予想以上の費用や労力がかかることがあります。
大型家具や家電製品の処分には高額な運搬費やリサイクル料などが発生する可能性もあるでしょう。
また、大量の残置物を整理・仕分けする作業には時間と労力が必要です。
これらの費用や作業負担をめぐって、売主と買主の間でトラブルが発生することがあります。
特に、契約書に残置物の処理に関する取り決めが明確でない場合、どちらが負担するべきかでトラブルになる可能性が高くなります。
残置物があっても売却できるケースとは?
例えば、家具付きの賃貸物件として売却する場合は、室内に家具や家電が残っていることがむしろメリットになるでしょう。
そのほか、年数の経っていないエアコンなど、高く売れそう・まだ使えそうな家電や価値のあるアンティークなどが残っている場合も、買主にとっては喜ばしいことかもしれません。
また、古民家や別荘など、その物件の雰囲気や歴史を重視する買主の場合、調和のとれた家具や調度品が残っていることで価値が高まることもあります。
さらに、不動産会社に買い取りを依頼する場合も、残置物があっても買い取ってもらえる傾向にあります。
ただし、残置物の撤去費用を差し引かれた査定になるので、その点は理解しておきましょう。
不動産の残置物を処分する方法も確認!
お伝えしたように、残置物はできるだけ撤去・処分して、空っぽの状態で売却をしたほうがスムーズです。
処分方法には、売主が自分で行う方法と業者に依頼する方法があります。
残置物の量や種類、自身の時間的・体力的な余裕、そして予算を考慮して最適な方法を選択するのが良いでしょう。
ここからは、残置物の処分方法と費用の目安についてお話しします。
売主が自分で撤去・処分する方法
売主が自分で残置物を撤去・処分する方法は、コストを抑えられるのが大きなメリットです。
残置物を仕分けした後、再利用可能なものは売却できる可能性もあります。
仕分け後、再利用できそうなものは中古品店やリサイクルショップへの持ち込み、フリーマーケットやネットオークションサイトなどでの売却を検討しましょう。
処分が必要なものは、自治体のゴミ回収や粗大ゴミ収集サービスを利用したり、ゴミ処理場へ持ち込みます。
ただし、大量の残置物がある場合や大型家具の移動が必要な場合は、時間と負担がかかるのがデメリットです。
また、処分方法によっては自治体の規則に従う必要があるため、事前に確認することが重要です。
札幌市で残置物の処分を検討している方は「空き家の家財処分方法をご紹介!費用相場や相続の場合の遺品整理も確認」のコラムも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
業者に依頼する方法
残置物の処分を専門業者に依頼する方法は、時間と労力を減らせるのが大きなメリットです。
特に、大量の残置物がある場合や重い物の移動が必要な場合には、業者に一気に依頼するのが良いでしょう。
残置物の仕分け、搬出、処分までを一括で行ってくれます。
また、リサイクル可能なものは適切に処理し、産業廃棄物の処理も法令に従って行います。
依頼する際は、信頼できる業者を選ぶために、複数の見積もりを取るのがおすすめです。
業者に依頼するデメリットは、費用が自分で行う場合より高くなることです。
予算との兼ね合いを考慮して、自分に合った業者を選びましょう。
処分費用の目安
残置物の処分費用は、量や種類、処分方法によって大きく異なります。
自分で処分する場合、自治体の粗大ゴミ収集サービスを利用すると、1点あたり200円から2,000円程度の費用が必要です。
一方、業者に依頼する場合、戸建てにおける家財処分は15万円~50万円と、廃棄する量によって異なります。場合によっては、50万円を超えるケースもあります。
さらに、特殊な処理が必要な家電製品や産業廃棄物が含まれる場合は、追加費用が発生することがあります。
残置物のある家の売却時は処分前に不動産会社に相談を!
不動産売却時の残置物処理は、取引をスムーズに進める上で非常に重要です。
残置物は物件の印象を左右し、売却価格にも影響を与える可能性があります。
基本的には、残置物のない清潔な状態で引き渡すことが望ましいでしょう。
処分方法を選択する際は、残置物の量や種類、自身の時間的・体力的余裕、そして予算を考慮するのが重要です。
売主が自分で処分するか、業者に依頼するかは、それぞれのメリット・デメリットを比較検討するのが良いでしょう。
とはいえ、残置物がある状態でも売却可能なケースもあります。
どちらが適切なのか迷う場合は、信頼のおける不動産会社など専門家に相談することをおすすめします。
札幌市南区、北広島市、恵庭市で相続不動産の売却を検討されている方は、八城地建までお気軽にご相談ください。ご相談は無料で承っています。