COLUMN不動産売却コラム

相続した不動産を売却!準備から流れ、注意点まで詳しく解説

2025.03.02

こんにちは!不動産売買をサポートする八城地建の岩瀬です。

 

相続で不動産を受け取った方、または相続予定の方の中には、売却をお考えの方もいるでしょう。

相続した不動産を売る場合は、通常の不動産売却とは異なる手続きが必要になります。

 

また、活用できる特例もあるので、事前に確認をしておくとスムーズです。

 

今回は、相続した不動産の売却に必要な手続きや気をつけるべきポイント、節税のために使える特例について詳しく解説します。

 

売却予定の方はぜひ、最後までご覧ください。

不動産を売却

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不動産を相続した後に売却するメリットは?

近年、「不動産を相続したものの維持・管理するのが難しい」と悩む方が増えています。

 

その理由には、すでに自分の家を持っていることや遠方に住んでいて管理が難しいことなど、さまざまな事情が挙げられるでしょう。

 

相続した不動産の維持・管理が難しい場合は売却を検討するのがおすすめです。

売却には、次のようなメリットがあります。

  • 固定資産税や維持管理費などの支払いが不要になる
  • 相続税の納税資金として活用できる
  • 相続人の間で現金として公平に分配できる

 

誰も住む予定のない不動産を保有し続けると、固定資産税や管理費、修繕費などさまざまな費用がかかり続けます。

遊休地や空き家のまま放置すると、近隣への迷惑や事故の原因にもなりかねません。

 

また、不動産相続には、税制上の優遇制度や特例が適用されるため、現金で相続するよりも税額が抑えられるという大きなメリットがあります。

例えば、小規模宅地等の特例を利用すれば、相続した不動産の評価額が大幅に減額され、相続税の負担が軽減されます。

また、マイホームを売ったときの特例被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例では、いずれも譲渡所得税の軽減が可能で、一定の条件を満たすことで税額が減免されます。

これらの特例を生かして、不動産相続や売却時の税金負担を大きく抑えることが可能です。

 

 

不動産を相続して売却するまでの流れを解説!

チェック項目

不動産を相続する可能性がある場合は、相続手続きから不動産売却までの一連の流れを理解しておくと安心です。

また、相続した不動産に関係する主な手続きには期限もあります。

 

一連の流れと手続きの詳細を確認していきましょう。

 

被相続人の死亡から売却までの流れ

被相続人が死亡し、不動産を相続してから売却をするまでの流れは次のようになります。

 

1.遺言書の有無を確認

遺言書がある場合は、原則としてその内容に従って不動産を相続します。

遺言書がない場合は、法律に従って定められた相続人の間で遺産分割協議を行います。

 

2.相続人の確定

相続人となるのは配偶者と法定相続人です。

法定相続人は、第一順位が直系血族である子ども(代襲相続含む)、第二順位が直系尊属(親・祖父母)、第三順位が兄弟姉妹となります。

 

3.相続の確定

相続の確定には、被相続人が残した財産の全てを洗い出すことと、遺産分割協議によって相続人が何をどれだけ相続するかを決めることが含まれます。

 

4.相続登記の実施

確定した相続内容に従って相続登記を行い、名義を変更します。

令和6年4月1日からは相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記申請をしなければなりません。

正当な理由なく期限を過ぎると10万円以下の過料を科される可能性があるため、注意が必要です。

名義変更を行わないと、相続した不動産の売却もできません。

 

5.相続税の申告・納付

相続した財産が基礎控除額を超える場合には、相続税の申告・納付が必要です。

基礎控除額は3,000万円+(600万円×法定相続人の数)で計算します。

 

なお、相続税の計算方法は「不動産の相続税の計算方法は?相続税を抑える方法も解説!」でも解説しています。

あわせて参考にしてくださいね。

 

7.不動産会社の選定

相続不動産の売却に強い不動産会社を選ぶことが重要です。

一括査定サービスを利用して複数の会社に査定を依頼し、価格と対応の両面から選定することをおすすめします。

 

8.売買契約・決済

売買契約の締結後、残代金決済と物件の引き渡しを行います。

共有名義の場合は、契約時に原則として共有者全員の立会いが必要です。

 

相続に関する手続きの種類と各期限

相続した不動産の売却に関係する主な手続きと期限は以下のとおりです。

 

<相続放棄:相続開始を知った日から3カ月以内>

相続する遺産の内容や被相続人との関係性など、さまざまな理由から相続放棄を希望する場合があります。

相続放棄を選択する場合は、3カ月以内に家庭裁判所への申述が必要です。

 

<準確定申告:相続開始を知った日の翌日から4カ月以内>

被相続人の1月1日から他界した日までの所得について確定申告を行います。

 

<相続税の申告と納税:相続開始を知った日の翌日から10カ月以内>

基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合は、申告が必要です。

 

不動産相続時の確定申告については「不動産相続時に確定申告が必要・不要な場合とは?期限や方法もご紹介」でも解説していますのであわせてご覧ください。

 

なお、相続した不動産の名義変更から売却までは、一般的に6カ月程度の期間を見込んでおく必要があります。

 

名義変更や売却の手続きはかなり複雑なため、司法書士や不動産会社などの専門家に相談することをおすすめします。

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相続後の不動産売却前に名義変更が必要!売却に必要な書類もご紹介

印鑑

相続後の手続きには、それぞれ必要な書類を準備しなければなりません。

また、相続不動産の売却前には名義変更が必須です。

 

ここからは名義変更の方法と必要書類、不動産売却時に必要な書類についても解説します。

 

名義変更の方法

相続した不動産の名義変更には、主に以下の3つの方法があります。

 

<法定相続による名義変更>

相続人全員で法定相続分に応じて共有名義にする方法です。

売却して現金で分配する場合に適しています。

ただし、売却時には共有者全員の同意が必要となります。

 

<遺言による名義変更>

遺言書がある場合は、原則として遺言の内容に従って名義変更を行います。

遺言とは異なる分割方法を希望する場合は、別途遺産分割協議が必要です。

 

<遺産分割協議による名義変更>

遺言書がない場合や、遺言書の内容と異なる分割を希望する場合に行います。

相続人全員の合意が必要で、その内容を遺産分割協議書に記載します。

 

上記の名義変更の方法を選ぶ際は次のような点を考慮し、どの方法が最も効果的なのかを判断しましょう。

  • 相続人の人数と関係性
  • 不動産の今後の活用方法
  • 売却の予定の有無
  • 相続税の納税資金の有無

 

名義変更に必要な書類

名義変更では、以下のような書類が必要です。

  • 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までの連続したもの)
  • 被相続人の除住民票または戸籍の附表
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票
  • 固定資産税評価証明書

 

遺言書がある場合は上記書類に加えて「遺言書」、遺産分割協議によって相続登記する場合は「遺産分割協議書(相続人全員の実印押印と印鑑証明書が必要)」が必要です。

 

相続した不動産の売却時に必要な書類

不動産会社に売却を依頼する際に準備する主な書類は次の通りです。

  • 登記簿謄本・登記事項証明書
  • 固定資産税納税通知書
  • 売買契約書(前所有者から購入した際のもの)
  • 重要事項説明書
  • 物件の図面
  • 各種設備の仕様書

 

そのほか、土地がある場合は土地の測量図や境界確認書、マンションの場合はマンションの管理規約や使用細則、マンション維持費関連書類なども用意します。

 

特に、売却を予定している場合は手続きが非常に複雑で、多くの書類を準備しなければなりません。

自分での手続きに不安を感じる方は早めに専門家に相談し、最適な方法を選択することが重要です。

 

 

相続した不動産を売却する注意点とポイントもチェック

スマホでチェック

相続した不動産を売却する場合は、相続から3年以内にするのがおすすめです。

 

理由としては、不動産を売却する際に使える特例の多くが、相続から3年以内という期限があるためです。

 

遺産分割協議自体には期限の定めがないため、結論を急がないかもしれませんが、売却を検討するなら早めに進めるのがおすすめです

 

特に、共有名義の不動産を売却する場合は、全員の同意が必要であり、相続人全員で「売ること自体の同意」と「価格の同意」の両方を得る必要があるので、話し合いに時間がかかる可能性があります。

特例について詳しくは「相続した不動産を売却する際に支払う税金は?節税方法もチェック!」でも解説していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。

 

また、相続した不動産をスムーズに売却するためには、信頼できる不動産会社選びが重要です。

信頼できる不動産会社を選ぶポイントは次の通りです。

  • 査定価格の根拠が明確である
  • 不動産売買の実績が豊富である
  • 売りたい不動産の地域に強い
  • 具体的な販売戦略を提案できる

 

特に、不動産がある地域での取引実績が豊富な不動産会社であることが大切なポイントです。

地域の相場観や買い手のニーズなど、地域の情報を熟知している会社は、適正な査定額を判断でき、効果的な販売活動をしてくれる期待が持てます。

 

 

相続した不動産の売却は信頼できる不動産会社に任せるのが安心

相続した不動産の売却は、通常の不動産売却とは異なる流れと手続きになります。

売却より先に相続内容の確定や名義変更を済ませておく必要もあるので、法律に定められた期限内に行えるよう準備しましょう。

 

また、相続した不動産の売却には、さまざまな特例が活用できます。

ほとんどが相続から3年以内という期限付きになっているので、特例の期限も意識しながら手続きを進めるのがおすすめです。

 

個人での手続きが不安な場合は、早めに専門家に相談しましょう。

 

札幌市南区、北広島市、恵庭市で相続不動産の売却を検討されている方は、八城地建までお気軽にご相談ください。

ご相談は無料で承っています。

 

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