COLUMN不動産売却コラム

リースバックとは?メリット・デメリット、注意点などを詳しく紹介

2022.05.19

こんにちは!不動産売買をサポートする八城地建の酒井です。

 

不動産の売却を検討する際、「リースバック」という言葉を聞いたことはありませんか?

リースバックとは、家やマンションを売却した後もその住まいに住み続けることができる方法のこと。

一見便利な仕組みのように思いますが、デメリットも存在するため知っておくと安心です。

 

そこで今回は不動産のリースバックについて、メリット・デメリットを交えながら詳しく解説します。

不動産の売却やリースバックの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

リースバック

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不動産のリースバックとは?内容を解説!

まずは不動産のリースバックがどのようなものなのかを解説していきましょう。

 

「リースバック」とは、自分が保有する家やマンションを売却した後、不動産会社や不動産投資家などの買主と賃貸借契約を結ぶことで、同じ家に住み続ける仕組みのことです。

「セール&リースバック」と呼ばれることもあります。

 

通常は家を売却したら住み替えなければなりませんが、リースバックをした場合はその必要がありません。

毎月買主へリース料を支払いながら賃貸として住むことができます。

 

不動産を売却することで資金を得ることもできるため、最近では住宅ローンを払えない場合の解決方法として活用する人が増えているようです。

 

ただし長く住むことが難しい可能性があるなどデメリット部分もあるため、次で詳しく紹介していきます。

 

 

リースバックのメリット・デメリットは?

リースバックは便利な一方で、いくつかのデメリットも存在します。

ここからは、リースバックに伴うメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

 

リースバックのメリット

リースバックのメリットは、大きく分けて次の4つが考えられるでしょう。

  • 家を売却しても同じ家に住み続けられる
  • まとまった資金を調達できる
  • 家を保有することでかかるコストやリスクを減らせる
  • 将来同じ家を買い戻せる場合もある

 

1つずつ詳しく解説していきます。

 

家を売却しても同じ家に住み続けられる

リースバックすることで得られる最大のメリットは、家を売却した後も同じ家に住み続けられることです。

 

通常、家を売却した場合はその家から新しい家に引っ越す必要があります。

しかし、引越すためには費用がかかる上、家族の転校や転勤が伴ってしまうこともあるでしょう。

また、高齢の場合は新しく住宅ローンを組むことが難しいケースも考えられます。

 

リースバックの場合は売却後も同じ家に住み続けられるため、コストの削減やライフスタイルの変化を最小限に抑えることにつながります。

 

まとまった資金を早くに調達できる

リースバックを利用して家を売却すると、短期間で家を現金化することができます。

 

通常の売却の場合、買主が見つかるまで資金が手に入ることはありませんし、手続きの時間を含めると現金化まで数カ月〜数年かかってしまうこともあります。

 

しかし、リースバックの場合なら比較的短期間で資金を得ることができます。

また、その資金の使いみちは特に定められていないため、住宅ローンの返済はもちろん、生活費として使うこともできます。

 

家を保有することで発生するコストやリスクを減らせる

家の所有権を手放すということは、家を所有することで発生するコストやリスクを手放すことにもなります。

 

不動産を所有していると、住宅ローンの他にも固定資産税や都市計画税などの税金、管理費、修繕費などのランニングコストがかかります。

しかし、リースバックをして賃貸契約に変更した場合、ランニングコストは賃料のみ。

月々の支出がわかりやすいというのもメリットでしょう。

 

ランニングコストの他にも、不動産を所有していると災害による建物の倒壊や価格下落などのリスクも存在します。

 

リースバックで家の保有権が他者に渡れば、同じ家に住みながら、これらのリスクを新しい持ち主が負うことになります。

 

将来同じ家を買い戻せる場合もある

リースバックで家を売却しても、後から同じ家を買い戻すことが可能です。

 

ただし、すべてのリースバックが対象となるわけではなく、リースバック時に「買戻し特約」が付いている場合のみなので注意が必要です。

多くの場合は、予め定められた期間内に契約で決めた金額を支払うことが、買い戻しの条件になります。

 

リースバックのデメリット

ここまでリースバックのメリットについて解説してきましたが、ここからはリースバックのデメリットを紹介します。

 

リーズバックのデメリットとしては、下記の4つが考えられます。

  • 売却価格が市場価格より安くなる可能性がある
  • 売却価格が残りの住宅ローンの金額を下回る場合は利用できない
  • 物件の所有権を失う
  • 長く住み続けられるとは限らない

 

売却価格が市場価格より安くなる可能性がある

リースバックを利用して家を売却する場合、一般的な市場価格よりも安い金額で売却される傾向にあります。

売却価格を重視している場合は、仲介による通常の売却の場合と見積もりを比較することをおすすめします。

 

売却金額が残りのローンの金額を下回る場合は利用できない

リースバックによる物件の買取金額が住宅ローンの残債を下回る場合、リースバックを利用できません。

住宅ローンを完済できないと、金融機関から抵当権を外す許可がもらえないためです。

 

ただし、リースバックの買取価格が住宅ローンの残債を下回っている場合でも、不足分を他の方法で完済できれば、リースバックを利用することができます。

 

物件の所有権を失う

リースバックを利用して同じ家に住み続けた場合でも、物件の所有権は買主(一般的には不動産業者)に渡ります。

 

そのため、リフォームやリノベーションを行う際には所有者の許可を取る必要があります。

許可なく家の工事を行ったり、所有者が定めたルールを守らなかったりした場合は、契約解除となってしまう場合もあります。

 

長く住み続けられるとは限らない

リースバックを利用すると同じ家に住み続けることができますが、所有者との賃貸契約期間は無期限とは限りません。

 

一般的な賃貸契約の場合は、契約期間を終えた後でも借り主の希望で更新することが多いですよね。

しかしリースバックの場合は、更新を前提としない期間限定の「定期賃貸借契約」という契約を結ぶことも多いです。

 

長く住みたい場合は普通借家契約を結ぶ方法もありますが、対応できないことも多く、期間を定めた契約の場合も更新を必ずできるわけではないため注意しましょう。

 

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リースバックに近い不動産を活用した資金調達方法もある

リースバックのメリットとして資金調達ができるという点を紹介しましたが、不動産を活用した別の資金調達方法もあります。

 

リバースモーゲージ

リースバックとよく比較されるその方法は「リバースモーゲージ」というものです。

 

リバースモーゲージは自宅を担保にしてお金を借りる方法で、毎月の支払いは利息のみとなります(※元金は所有者の死亡後や契約終了後に不動産を売却し、返済もしくは相続人が一括返済)。

所有権を他者に渡すことはないため、リースバックとは仕組み自体が違います。

 

一方で、同じ家に住みながら資金を調達している点ではリースバックとよく似ています。

65歳以上の高齢者向けになっていることが多いのも大きな違いでしょう。

 

資金の使い道は生活資金など金融機関が認めるものであること、マンションは対象外になることが多いなど、制約もあります。

 

リースバックでは所有権の移転が必要ですが、リバースモーゲージでは必要ありません。

 

不動産担保ローン

リースバックやリバースモーゲージの他にも、不動産を利用して資金調達をする方法があります。

それが「不動産担保ローン」です。

 

不動産担保ローンは、所有している一戸建てやマンションを担保にお金を借りることができる融資のことです。

不動産という担保がある分、カードローンよりも低金利でお金を借りることができます。

 

不動産担保ローンはリバースモーゲージとよく似ていますが、資金の用途に制限がない点が異なります。

また、金利は金融機関によって大きく幅がありますが、リバースモーゲージよりも高い傾向にあります。

 

 

リースバックの注意点やトラブル例、手続きの流れもチェック

資金調達の方法として便利なリースバックですが、実際に利用する場合にはいくつか注意点があります。

 

リースバック利用の際によくあるトラブル例とあわせて紹介しますので、参考にしてくださいね。

リースバックの手続きの流れについても、お伝えします。

 

注意点①売買価格が想定より安い

リースバックのデメリットでも紹介しましたが、売却価格は相場よりも安くなることが多いです。

一般的にはリースバックを利用すると、市場価格の70%前後の額で売却されることが多いです。

 

想定以上に安い価格を提示されるケースも中にはあるため、リースバックを検討している場合、いくつかの不動産会社や業者に見積もりを提示してもらうようにしましょう。

 

注意点②運営会社が倒産すると無断で売却される可能性も

リースバックはかなりの額が必要な事業です。

もし賃貸借契約の期間中に運営会社が倒産してしまったら、住んでいる家が売却され、突然追い出されてしまうなんてことにもなりかねません。

 

複数の不動産会社に相談し、説明が明確でわかりやすく、しっかりご自身が納得できる会社を選んでください。

口コミサイトや公式ホームページをチェックするなど、可能な範囲で下調べをすることも大切です。

 

リースバックの手続きの流れもチェック

最後に、リースバックの基本的な流れをご紹介します。

  1. 運営会社への問い合わせ、売却の相談
  2. 売却価格・家賃について仮査定を提示
  3. 物件の現地調査を行い、査定金額が決定
  4. ローンの完済を行い、不動産売買契約を締結
  5. 賃貸借契約を締結
  6. 所有権の移転
  7. 賃料の支払いが開始

 

運営会社によって異なりますが、おおまかな流れは上記のとおり行われます。

 

 

リースバックはメリット・デメリットを理解した上で利用しよう

不動産売却の際、売却後も同じ家に住み続けることができる仕組みを「リースバック」といいます。

「リースバック」は、所有している不動産を売却した後、その買主と賃貸借契約を結ぶことでリース料を払いながら同じ家に住み続ける仕組みのことです。

 

資金調達ができる、将来買い戻すことができるというメリットがある一方、売却価格が市場価格より安くなる傾向がある、長く住み続けられるとは限らないなどのデメリットも存在します。

リースバックを利用する際には、メリットとデメリットの両方を十分に理解した上で利用することをおすすめします。

 

また、リースバックの他にも「リバースモーゲージ」や「不動産担保ローン」など、不動産を活用した資金調達方法があります。

年齢や状況にあわせて適切な方法を選定するようにしましょう。

 

少しでも不安があるという方は、まずは多くの知見を持ったプロに相談することをおすすめします。

 

八城地建では、札幌市南区・北広島・恵庭の不動産売却の際の手続きをサポートしています。

リースバックを検討している方、詳しく話が聞きたいという方も、ぜひ一度ご相談ください!

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