不動産相続時に確定申告が必要・不要な場合とは?期限や方法もご紹介
2022.10.30
こんにちは!不動産売買をサポートする八城地建の酒井です。
親などから不動産を相続した際、多くの方が気になるのが確定申告の手間ではないでしょうか。
「確定申告によって税金を多く払う必要があるのでは?」と不安になる方も多くいます。
不動産の相続時には確定申告が必要な場合・不要な場合があり、必要な場合は期限までに必要書類を用意し、きちんと申告しなければいけません。
今回は不動産相続時の確定申告や申告方法について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
不動産相続で確定申告が必要・不要な場合を解説
確定申告とは、所得にかかる税金を計算し、税務署へ申告する手続きのことをいいます。
会社員であれば会社が一括で対応してくれるため自身で行う必要はありませんが、給与所得以外の所得(20万円を超える副業所得や不動産収入など)を得た場合は、確定申告をしなければいけません。
では、不動産を相続した場合には、確定申告は必要なのでしょうか。
不動産相続では基本的に確定申告は不要
不動産などの遺産を相続した場合、基本的には所得税は発生しません。
そのため、確定申告も不要です。
「資産価値がある不動産を相続することは所得になるのでは?」と思う方も少なくないですが、対価が発生していない不動産の相続は、基本的に「相続」「贈与」と考えられます。
現金での「所得」には当てはまらないため、確定申告の必要はないということです。
ただし、不動産の相続では相続税や贈与税がかかります。
確定申告は必要ありませんが、相続から10カ月以内に相続税の申告をする必要がありますので、注意しましょう。
なお、不動産相続におけるすべてのケースで、所得税が発生しないわけではありません。
場合によっては所得税が発生し、それに伴う確定申告が必要なケースもあるため、事前にチェックしておきましょう。
次で詳しくお伝えします。
不動産相続で確定申告が必要な4つのケース
不動産相続で確定申告が必要になるのは、以下の4つのケースです。
- 相続した不動産を売却した場合
- 不動産を現金化してから相続した場合
- 賃貸物件など収入を生む不動産や土地を相続した場合
- 相続した不動産を寄付した場合
相続した不動産を売却した場合、または現金化してから相続した場合、「所得」として現金を受け取ることになります。
つまり、所得税の納税とそれに伴う確定申告が必要になります。
納税額は、不動産の売却価格から取得費用と必要経費を引いた「売却利益」に税率をかけた額です。
税率は不動産の所有期間によって差があるため、事前に確認しましょう。
アパートやマンション、駐車場などの収入を生む賃貸物件や土地を相続した場合にも、確定申告は必要です。
相続をした日以降に発生した賃貸収入に所得税が課税されるため、納税と確定申告を忘れないようにしてくださいね。
また、相続した不動産を国や自治体などに寄付した場合、控除を受けるための手段として確定申告をしたほうがいいケースがあります。
一定の条件を満たして寄付金控除の対象となれば節税になりますので、事前に確認しましょう。
不動産相続で確定申告が必要な場合の期限は?
通常、1年間に発生した所得分の確定申告は、翌年の2月16日〜3月15日の1カ月の間に行う必要があります。
不動産相続によって所得が発生した場合も同様です。
この期間内に正しい手続きを行わないと、無申告加算税や延滞税などのペナルティを課せられるため、忘れないようにしてくださいね。
ただし、収入を生む不動産を相続した場合は「準確定申告」と呼ばれる手続きが必要となり、通常の確定申告とは期限が異なります。
準確定申告の期限は相続が発生した日(被相続人が亡くなった日)から4カ月以内です。
また、現金化した不動産を相続した場合、相続と現金の受取日が年をまたぐケースがあります。
この場合の確定申告は、現金を受け取った日の翌年ではなく、不動産を売却した日の翌年に行います。
確定申告の期限について不安な場合は、税理士や税務署の職員に相談しましょう。
不動産相続で確定申告する場合の必要書類や申告方法
不動産相続による確定申告をする際には、以下の書類が必要になります。
- 確定申告書B(税務署で入手可能)
- 本人確認書類(マイナンバーカード、または通知カードなどマイナンバーが記載されたもの+身元確認書類)
- 控除証明書
- 源泉徴収票
これらの書類を用意し、下記の流れに沿って申告しましょう。
- 確定申告書に必要事項を記入
- 税務署に書類を提出(郵送やe-Taxでも可)
- 納税・還付
税務署に書類を提出する方法には、直接足を運ぶ以外にも郵送やインターネットで国税の申告や納付ができるサービス「e-Tax」を利用する方法があります。
自宅にいながら確定申告ができるため、忙しい人に向いているでしょう。
確定申告が初めてという方や申告に不安があるという場合には、管轄の税務署に直接行くのをおすすめします。
税務署の職員に相談しながら不備なく申告できるのがメリットです。
期限ギリギリだと混雑する可能性があるため、余裕を持って予定しておくと良いでしょう。
また、できるだけ手間をかけずに確定申告を行いたいという方は、税理士に依頼して手続きを代行してもらう方法もあります。
不動産相続では確定申告が必要なケースも!事前に確認しておこう
不動産の相続は基本的には「所得」とはみなされないため、所得税の納税やそれに伴う確定申告も不要です。
ただし、相続した不動産を売却した場合や現金化してから相続した場合、賃貸物件など収入を生む不動産を相続した場合には確定申告が必要なため、忘れないようにしましょう。
また、相続した不動産を国や自治体に寄付した場合は、節税のために確定申告をしたほうが良いケースもありますよ。
確定申告が必要な場合には、基本的には相続による所得が発生した翌年の2月16日〜3月15日の1カ月の間に行いましょう。
収入を生む不動産を相続した場合の「準確定申告」は、相続が発生した日(被相続人が亡くなった日)から4カ月以内に必要ですので、注意してくださいね。
確定申告の方法は、直接税務署に足を運ぶ以外にも郵送やインターネットで国税の申告や納付ができるサービス「e-Tax」、税理士に依頼するなどの方法があります。
自身のライフスタイルや忙しさに合わせた申告方法を選びましょう。
不動産売却や相続に関する悩みがある場合には、不動産会社に相談してみることをおすすめします。
八城地建でも承っておりますので、札幌市南区・北広島・恵庭で不動産の売却を検討しているという方はぜひ一度お問い合わせください!