#37 建築基準法上の建ぺい率を超過した住宅の売却事例(北広島市)
2022.12.12
お客様の背景
▶ 売買の別……… 売却
▶ 氏名…………… O様
▶ 年代…………… 50代
▶ お住まい……… 札幌市
▶ ご相談の地域… 北広島市内
▶ ご売却の理由… 相続により取得した住宅の売却希望
ご相談内容
相続したご実家を売却したいとのお問い合わせを頂きました。これまで5年ほど維持管理をされていたそうですが、冬期間の空き家管理の大変さや、夏場の庭木管理なども負担となったことで、ご売却を決断されました。物件は築45年経過していましたが、生前お父様が何度も増改築を行っていたようで内外装の状態は良好で、解体は行わず中古住宅としての売却も可能ではと判断しました。
【建築違反が判明】
しかし、その後の物件調査を進めていくなかで、こちらの住宅の1階部分に増築された組込車庫が建築基準法にそぐわないものであったことが判明。建築面積の限度を示す、「建ぺい率」の数値を超過していたのです。この場合、いわゆる「違反建築物」に該当します。違反建築物をそのまま購入する方はほとんどおらず、住宅ローンを利用する際も銀行は違反建築物には融資ができないルールとなっています。現状のままでは、売却成立が困難な状況でした。
ご提案させて頂いた内容と結果
私たちが導き出した解決策としては、この違反建築部分である「増築された車庫」を取り壊す前提での販売でした。先に取り壊しは行わず、買い手が決まってから正式に解体を行うというものです。買い手には売主がその部分を費用負担することが明確に分かるよう「オーダーリフォーム渡し」の物件として売却を開始することにしたのです。是正工事を予定することにより、違反部分がある状態でも買主へ伝えるデメリットが少なくなり、さらには買い手の希望するリフォーム工事も一部サービスされるという内容です。各リフォーム工事は建築会社である八城地建が得意とするところで、リフォームのご提案・打合せから施工、その後のメンテナンスまですべての工程がワンストップで完結する為、ご購入頂く買主様からは大変ご好評頂いております。この物件は販売開始から数か月間とご成約までに多少の時間はかかりましたが、無事に是正工事と買主様が希望するリフォームを行い、違反建築部分も改善され優良な中古住宅としてご成約・お引き渡しするこができ、結果として売主様も希望する売却手取り額を確保し成約することが出来ました。
担当者からのコメント
営業担当 【北広島・恵庭店】 宮下 政美
この「オーダーリフォーム渡し」という販売方法は、当社がリフォーム事業も1社で行うことができる強みが生かされました。売主様が大切にしてきた住宅を買い手の希望に沿ったリフォーム内容で再生し、これからも長く住まい続けられるのです。築年数が古くても、建物の管理状態や過去のリフォーム状況によっては、中古戸建としての売却も可能です。